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祖母が亡くなり、葬儀などが済んだ後、母と共に遺品整理を始めました。
亡くなった祖母を含め、三世代で同居していましたので、母と協力すれば遺品整理も1ヶ月前後で終わるのではないか…と考えていましたが、大きな見込み違いだったとすぐにわかる事となります。

生きるということは、物を持つ、ということなのかも知れません。祖母の遺品は、予想以上に数が多く、片付けても片付けても、終わりが見えませんでした。
後から後から、思わぬ品々が出てきて、その処分に頭を悩ませることとなります。

古くなった貴金属、宝石類、故人である祖父が残したものと思われる記念コインなどは、いくつかを残し、貴金属買取業者に買取をお願いしました。祖母が保管していた着物なども、取捨選択し、和装物の買取業者に買取っていただきました。

これらのような、いわば『財産』と言えるものの処分は、比較的簡単でした。一番困ったのは、祖母が捨てずにとっておいた『ガラクタ』類です。
壊れた圧力鍋、錆びたノコギリ、カビてしまった靴やバック。壊れたアクセサリーに、一部が割れてしまっている収納棚。

決してゴミ屋敷ではありませんでしたが、ゴミ屋敷にあっても違和感のないアイテムまで、祖母はなんでもとっておく人でした。私や母が捨てたはずの品々が、なぜかきちんと整理整頓され、様々な場所にしまいこんであったのです。

我が家は古い建て売り住宅の一軒です。所在地は地方の田舎ですが、田舎によくあるような広い家ではありません。倉も庭も物置きもありませんし、家にある押入れやクローゼットをすべて合わせても3畳程度です。
まさかこの狭さの中に、これほど大量の物が仕舞い込まれていたとは、驚くばかりでした。それも、たった一人の荷物として。

10ヶ月以上整理し続け、粗大ゴミなどの処分には親戚の男性数名の力も借り、どうにか片付けのめどが経ちました。一年が経ち、遺品整理は終了としましたが、きれいに整理が終わったわけではありません。細々とした物の整理を諦めただけです。

私達の場合は今までと同じ家に住み続けるからいいものの、故人と別居していた方々の遺品整理作業を思えば、ゾッとしません。途中で諦める、ということができませんものね。

これから遺品整理をされる方は、二年前後の期間がかかると思って、のんびり作業されてください。焦っては疲れるだけです。私達は自力で行ってしまいましたが、最近は母と、貴重品だけ選別したら、あとは遺品整理業者に頼んでしまってもよかったね、と話しています。